BibTeXフィールドタイプ: address
BibTeXエントリ内のaddressフィールドは、学術文書や専門的な文書でさまざまな情報源を引用する際に非常に重要な役割を果たします。このフィールドには、出版社や関連する機関の地理的な詳細情報が記載されることが一般的です。この記事では、BibTeXエントリのaddressフィールドの使用方法と記法の標準について詳しく解説します。
詳細解説
addressフィールドは、引用元に関連する出版社や重要な機関の特定の所在地情報を示すために使用されます。このフィールドには、通常、出版地の都市名が記載され、地域や特定の引用要件に応じて追加の詳細が記載される場合があります。
Addressのフォーマットガイドライン
アメリカの出版物
アメリカ合衆国で出版された資料の場合、通常、都市名に続いて州の略称が記載されます。この略称は、米国郵便公社(USPS)コードに従い、括弧で囲むことが推奨されます。
例: 「Columbus, Ohio」は「Columbus, OH」と記載されます。
ヨーロッパの出版物
一方、ヨーロッパの出版物では、州や地域の正式名称を省略せずに記載し、その後に国名を付記する形式が一般的です。
例: ドイツのデュッセルドルフからの出版物は「Dusseldorf, Germany」と記載されます。
使用例とシナリオ
addressフィールドは、さまざまなBibTeXエントリタイプで使用されます。以下に、このフィールドが主に利用されるシナリオをいくつか説明します。
PhdThesis(博士論文)
phdthesisエントリタイプでは、著者が研究を行い論文を完成させた大学の住所を含めることができます。この情報は、引用の信頼性と具体性を高めるのに役立ちます。
@phdthesis{Peterson2003very, author = {Arnold Peterson}, title = {My very own PhD-Thesis by Arnold Peterson}, school = {The University / School Name}, year = 2004, address = {123 University Lane, University City, State [or Province], Country}, month = 1, ...}Proceedings / Inproceedings(会議録)
proceedingsやinproceedingsエントリタイプでは、addressフィールドを会議開催地の住所として使うか、出版社や主催者の住所として使うか議論が分かれます。特定の文脈や引用スタイルのガイドラインに従うことが重要です。以下は、これらのエントリタイプでaddressフィールドを使用する例です。
@PROCEEDINGS{Conference2023, title = {Conference Proceedings Title}, editor = {Editor Name}, year = 2023, address = {123 Conference Venue Street, City, State [or Province], Country}, publisher = {Publisher Name}, ...}結論
BibTeXエントリのaddressフィールドを正しく理解し活用することで、引用の明確さと包括性を大幅に向上させることができます。このフィールドを適切に使用することで、引用元の地理的な文脈を正確に読者に伝えられるため、文書の信頼性と信憑性が向上します。
引用スタイルや所属機関の要件を必ず確認し、それに従ってaddressフィールドを効果的に使用してください。